■詳しい説明1 25度以下の未成熟期の側弯症 |
|||
25度(または20度)以下の側弯症は装具を着けなくてもいいのでしょうか? 成長期の場合、少ないとはいえ弯曲が進行する人がいますので、もちろん着けたほうがいいのです。 しかし、学校に装具を着けて行くことは子供にとって身体的な負担よりも精神的な負担のほうが大きいのです。 25度以下の場合は、進行することを確認してから装具を勧めるというのが今までの治療方針でした。 しかし、寝る時だけ着ける夜間装具なら子供の精神的負担はほとんどありません。 また、強力な矯正力があるにもかかわらず身体的負担もあまり大きくありませんので、ほとんどの人が毎晩着用しています。 装具を着ける負担が少ないのであれば、曲がっていることは確かなのですから、進行するまで待つことなく装具をしたほうが良いのではないでしょうか。 このような考え方から、私は今まで装具治療を勧められなかった方にも夜間装具を処方しています。 このような軽症の場合は、寝る時に7〜8時間装具を着けることによって進行を予防できたと考えられる場合があります。 また、弯曲が良くなっていった人もいます。 症例 1(弯曲が改善された例) ただし、進行したら必ず23時間装具を着けるという約束をしてから、夜間装具を作ります。 夜間装具にしがみついてはいけません。 |
|||
■詳しい説明2 25度以上の未成熟期の側弯症で、すでに1日中着ける装具(23時間装具)をしているがどうしても学校に着けていけない人 |
|||
25度以上の未成熟期の側弯症には、1日中着ける装具(23時間装具)が最善の治療法です。 しかし、どうしても着けられない患者さんもおられるでしょう。 では、そんな人はどうすればいいのでしょうか。 23時間装具を夜だけ着けている人もいるでしょう。 どうしても学校に着けていけないのなら、23時間装具よりも強力な矯正力のある装具を寝る時だけ着けるという方法もあります。この装具を夜間装具といいます。 どうしても学校には着けていけない人に対する装具です。 安易に23時間装具をやめて夜間装具にするということは良くありません。 しかし、23時間装具を夜だけ着けるのであれば矯正力の大きい夜間装具を着けるほうがいいでしょう。 健康保険などを使う場合は、1年間に1つしか装具が作れませんが、加入している保険によっては2つめが作成できる場合もありますので、ご相談ください。 |
|||
■詳しい説明3 手術まで半年以上待っている人 |
|||
手術までの待機時に使用する目的でSNNBをつけます。 どうせ手術を受けるのだから、少しぐらい悪くなっても良いかと思っている人がいますが、半年、1年と治療せずに放置していると、やはり悪化する場合があります。 成熟前は弯曲が悪化します。また、成熟してからも悪化する場合があります。 症例 2(成熟後に急速に進行した例) すでに成熟していると思われる場合でも、手術を決心するまでの待機期間に弯曲が進行することがあります。 |
|||
■詳しい説明4 体は成熟していて側弯の治療は必要ないといわれている人で、肋骨のとびだしが気になる人 |
|||
成熟後に弯曲の進行の心配がない場合でも、肋骨の突び出しが気になる場合は、外見上の変形を少しでも良くするという目的で1〜2年装具を使用することがあります。 ただし、この場合は弯曲が良くなるわけではありません。年齢的には20歳前後が限度です。 寝る時だけですので、パジャマでも着るつもりで気長にまた気楽に装着できます。 ストレスも少なく、肋骨の突出、特に左胸の前の肋骨の突出には効果的です。 |
このページのトップへ▲ |
トップページ | 側弯症 | 診療している病院 | 瀬本への質問 | このWebページの利用について |
Copyright© 2008- Yoshihiro SEMOTO M.D., Specialist of scoliosis, Japan. All rights reserved. |